雰囲気が違う。 朝だからだろうか。寝室を覗くと差し込む日差しが眩しくて、よく 見えない。 見知らぬ下着姿の女が父のベッドで眠っていた。 誰、この女の人。まさか、父の不倫相手?。信じられなかった。 別居の理由はこの女かもしれない。きっとそうだ。 パニックになった私は、近くにあった重い灰皿で女の頭を何度も殴 った。 汚らわしくして耐えられなかった。女はすぐに動かなくなった。 我に返り、怖くなった私は逃げ出した。 それから父の元へは行かなくなった。父が犯人となり逮捕されるか もと思ったが、 不倫する父など逮捕されればいいとも思った。 怖くてニュースは見られなかった。怯え続けて数か月、母から父が 寂しがっているから 一緒に会いに行こうと言われた。迷ったけれど、やっぱりあの女の 事が気になり、 母と一緒に父の部屋に行った。 父は以前と変わらず、元気そうだった。 もしかしたら、あの日のことは夢だったのかもしれないと思った。 そろそろ帰るかという頃、覗きこんだ寝室に射し込む夕日を見て、 私は、とんでもない事をしてしまったことに気が付いた。 (attack on love heart)
作成日
2014/03/23
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